2023年6月28日水曜日

2023年6月24-25日 奥州一ノ宮巡り(福島県棚倉町他)

毎年恒例で行われていた大学部活の同窓会がコロナ禍のために中止になっていたが、今年は4年ぶりに実行され、福島県伊達市まで車で往復した。

その帰路、陸奥国一ノ宮に立ち寄ることにした。ただし、福島県の石川郡には陸奥国一ノ宮を名乗る「都々古別神社」(漢字表記が一部異なる神社はあるが)が4社もあるので、全て訪ねて何処が本当の一ノ宮なのかを考えたいと思った。

まず訪れたのは須賀川市の南東に位置する玉川村の都々古別神社。常陸國の国司に任じられた 藤原鎌足による創建と伝えられている。小ぢんまりして村の鎮守のような佇まいだ。社務所には誰もいなかった。


次に訪れたのは、そこから南に7kmほどの石川町の石都々古和気神社。石という字が付いているのと「別」を「和気」と標記しているが実質同じ名前と思われる。岩が点在する山の上に気付かれている。この地は古代から祭祀の地とされていたとのこと。源有光の居城であったが秀吉に取り上げられ、石清水八幡宮の分霊を勧請して成立したとされている。この神社の拝殿と本殿も小ぢんまりしていて村の鎮守のような佇まいだ。


さて、いよいよ本命の棚倉町にある馬場都々古別神社に参拝。既に入口から風格を感じさせる。


石段を上がった先の随身門とその奥の拝殿も素晴らしい雰囲気だ。


拝殿に続く本殿は重要文化財に指定されている。玉垣に囲われた拝殿、本殿の周囲の森も素晴らしく風格がある。ご朱印を頂く際に宮司さんからこの神社の由来についての丁寧なご説明を頂いた。


最後に、同じ棚倉町の八槻都々古別神社に参拝した。ここは4社中で唯一平地に立地しているところが異なる趣だが、なかなか風格がある。拝殿と本殿とそれらを囲む玉垣は馬場都々古別神社と共通した雰囲気だ。


これら2社の祭神は共通しており古社として知られ、中世以降は陸奥国の一ノ宮とも称されていた。ただし、いずれが『延喜式』に載る神社なのか、また、これら2社の本社・分社の関係などについては古来から論争があるが現在までに明らかにはなっていないようだ。

結論としては、宮司さんのお話やネット情報などから、これらの2社が本来の一ノ宮らしいとの感触を得た。

ところで、今回の旅行前日から尿管に違和感を覚え、旅行中は充分な睡眠が取れず体調が今一つの状態での一ノ宮巡りであった。帰宅翌日に泌尿器科を受診した。処方された薬が効いたのか、その日の夜半には違和感は解消しホッとした。

2023年6月17日土曜日

2023年6月10-15日 近所の緑地、里山

梅雨空が続く中、ベランダのネムノキが今年も咲き始めた。ネムノキの花には梅雨空がよく似合う。夢のような美しい色合いと素敵な香り。



エゴノキの実は随分大きくなった。花もよいが実もなかなか風情がある。



林縁ではホタルブクロが終盤。



モンキチョウが元気に飛び回る。



ベニシジミも活発だ。これは後翅に青い斑点があるのでメス。



蛾の翅の模様も味わい深い。これはホソミアツバという種類。絹織物のようだ。



不思議な姿の虫に出会った。最初はハチかなと思ったが、モモブトスカシバという蛾の一種(スカシバガ科)とわかった。



次はカミキリムシの仲間のアカハナカミキリ。「赤い鼻のカミキリ」ではなく「花に集まる赤いカミキリ」という意味。



次は涼し気な色調のラミーカミキリ。幕末から明治の初め頃に、繊維を採るために輸入されたイラクサ科のラミーという植物に付いて、インドシナ半島、中国、台湾あたりから長崎に侵入し広がったらしい。



正面から見るとこんな感じ。愛くるしい顔だ。



クサカゲロウの姿を見るようになってきた。何とも優雅な姿だ。体の草色と目の茶色の対比が印象的。



最後は3匹のコフキゾウムシの様子。歌川国芳の人の体を組み合わせて人の顔を描いた「だまし画」を連想して笑ってしまった。


2023年6月9日金曜日

2023年6月1-8日 近所の緑地、里山

6月に入った。田植えが終わった里山の田圃ではアオサギが餌を探して歩き回っている。



ヤマモモの実は熟し始めた。



ツリバナはオブジェのように丸い実を付けた。



ウラギンシジミが活発に飛び回り止まっては翅を開く。目の覚めるような緋色が美しい。



ナワシロイチゴの実は真っ赤に熟した。これでキイチゴ類の実は終了。



セイタカアワダチソウの茎に赤い枯れ枝があると思ってよく見たら小さな蛾だった。ベニマダラホソメイガという種類。それにしても素晴らしい擬態だ。



小さな蛾つながりで他に3種類紹介。いずれも1cmほどの小さい蛾なので、目視ではその美しい色合いや模様はわからないが、クローズアップするとその美しさに息をのむ。

ツマキホソハマキモドキは、翅の上側は緑色の金属光沢、下側はオレンジ色に銀色の筋で大変美しい。



オオナミモンマダラハマキは、小さな翅に隙間なくびっしりと模様がデザインされている。



ベニヘリコケガは、薄紅色で縁取りされたベージュ色の地に洒落た黒い線が何とも言えずおしゃれだ。まるでデコレーションケーキのよう。



おしゃれなのは蛾だけではない。紅色の小さな虫を写してみたら、翅が随分素敵なデザインだ。スジグロボタルというホタルの一種。



小形のカミキリムシが飛んできて足元に着地。人に踏まれてはいけないのでオカトラノオに止まってもらった。これはヒメヒゲナガカミキリという種類。



キボシカミキリも草に止まっていた。名前に「ヒゲナガ」という言葉はないがやはり触角が長い。

 


2023年6月2日金曜日

2023年5月24-31日 近所の緑地、里山

雨上がりの里山を歩くと、じっと止まるミズイロオナガシジミに次々に出会った。幸運にも羽化の最盛期に当たったようだ。蒸し暑さを吹き払うような涼し気な雰囲気が好きだ。



気をよくして注意深く観察しながら歩くと、木陰の葉上にゲンジボタルが止まっていた。



少し歩くと、足元に小さな黒い虫を発見。ファイダーを除くと小宇宙を思わせるような模様が美しい小さな蛾だ(種類がわからないのでネットの蛾専門のサイトに質問して「トウキョウホソハマキモドキ」であることがわかった)。



ニホンカナヘビが日向に出てきてニホントカゲと遭遇。どちらも雨で冷えた身体を温めにきたのだろう。



ジガバチが止まった。折れそうな細い胴はどのように機能するのだろうか。



田圃には水が張られ田植えの準備が整った。



華やかに花を咲かせていたウツギはすっかり実の季節になった。



ニガイチゴも赤い実を付けた。



御幣のような形をしたイネ科の植物はネズミムギか。一斉に花を咲かせている。



ここからは、マイブームの小さい虫。まず、イボタヒシウンカ。セミを小さくしたような形だ。2匹がくっついている。



次は、銀色と瑠璃色に輝くドウガネサルハムシ。繊細で金属細工のようだ。



最後はバラルリツツハムシ。光沢が素晴らしい。