2023年5月9日火曜日

2023年4月25-28日 奈良旅行

4/25 當麻寺 曇り

コロナ禍ですっと旅行を控えていたが、久しぶりに3泊4日で奈良方面に出掛けた。新横浜駅発7時の新幹線で出発し、京都で近鉄に乗り換えて10時過ぎには橿原神宮前駅に到着した。駅前のホテルに荷物を預け、すぐに近鉄南大阪線に乗り当麻寺駅下車。徒歩10分ほどで當麻寺に到着。

多くの建物が国宝と重要文化財に指定されている名刹だが、参拝客は少なくおっとりした感じ。国宝の本堂は平安時代末期の建立とのこと。その時代を感じさせる様式だ。



ボタンの最盛期で様々な色の花の競演が美しい。直射日光から守るためか株毎に白い傘が差し掛けられている。



白花のフジも花盛りで美しい。



このお寺は薬師寺と同様に、共に国宝の東塔と西塔の二つの三重塔を有する伽藍配置だ。小高い場所から見る二つの三重塔が印象的だ。



ご本尊の當麻曼荼羅は中将姫が一晩で織り上げたという伝説が伝わる。帰路、当麻寺駅傍の茶屋で、中将姫に因んだ中将餅という名物を食べた。ヨモギの豊かな香りと小豆餡が深蒸しのお茶とよく合って大変美味しかった。



夕食はちょっと奮発してホテルレストランで和食のコースを楽しんだ。


4/26 聖林寺、談山神社 雨

生憎の天気の中、大和八木乗り換えで桜井下車。タクシーで聖林寺に到着。目的は十一面観音立像。この仏像は元々は大神神社の神宮寺であった大御輪寺のご本尊であったが、明治政府の神仏分離令に端を発した廃仏毀釈運動により存続が危ぶまれた中、聖林寺の住職が大御輪寺から譲り受け難を逃れたとのこと。1951年に日本最初の国宝の一つに指定された。新築された観音堂でゆっくりと拝観した。本堂には、観音堂に移されるまで納められていた厨子とそこに貼られた写真があり、以前の雰囲気が味わえた。



バスで談山神社に向かう。談山神社の建つ多武峰は、中大兄皇子(後の天智天皇)と中臣鎌足(後の藤原鎌足)が大化の改新の相談を行った場所とのこと。バスは坂道をぐんぐん登り談山神社入口に到着。雨に濡れた新緑に赤い鳥居が映える。



有名な十三重塔は雨に煙る。



雨天で霞む辺りの景色は墨絵のようだ。



雨は降り続き気温が下がる。拝観は昼前には終わったが13:17までバスがない。仕方なく境内の茶屋で食事をしたが、それでも時間が余ったので次の停留所まで旧道を下った。過去に幾度も戦いがあったこの地には立派な山城が築かれたとのこと。高い石垣と杉の大木がその歴史を実感させた。



4/27 明日香村 快晴

今日は明日香村をサイクリングで巡る。レンタサイクル店は開くのが9時なので、それまでじりじりしながら時間を潰す。電動自転車を借りてまずは甘樫丘に向かう。電動自転車は重く電動アシストがしっくりこなくて思っていたより乗りずらい。緊張する。

甘樫丘からは大和三山の眺めがよい。「大和には群山あれどとりよろふ・・・」と舒明天皇が詠んだ万葉集の歌の情景はかくありなんという気分になる。三山を1枚の写真に収めることができなかったので、2枚の写真を繋げてみた。左から、畝傍山、耳成山、天の香久山と並ぶ。



甘樫丘で見たこの花はタニウツギだろうか。



甘樫丘を下りて飛鳥寺を訪ねた。今は小ぢんまりした寺だが創建当時は大きな伽藍を誇っていたとのこと。ご本尊の釈迦如来坐像は日本最古の仏像で重要文化財だ。写真撮影は自由ということで、数カット撮影させて頂いた。飛鳥時代の雰囲気を感じさせるお顔だ。



境内に咲く白い花はバイカウツギだろうか。場所柄のせいか高貴なお花に見える。



酒船石、亀形石造物、岡寺を巡り、石舞台古墳に到着。大らかな雰囲気の中の巨石古墳を間近に見てしばし古に思いを馳せる。



聖徳太子誕生の地とされる橘寺に参拝後、亀石に立ち寄る。伝説によれば、大和盆地一帯が湖であった頃、この地のナマズが対岸の当麻のヘビに水争いで負けて水を取られたために多くのカメが死に、これを哀れに思った村人が供養のためにこの亀石を造ったという。そう思ってみると亀の顔は何だか悲し気だ。



鬼の俎板、鬼の雪隠、猿石、欽明天皇陵を回り、最後は高松塚古墳を訪ね、展示館で壁画の複製画や出土品を見学した。



飛鳥駅から電車で橿原神宮前に戻り、ホテルから夕暮れの畝傍山と二上山を眺めながら、柿の葉寿司を肴にビールを飲んだ。



4/28 西本願寺 晴れ

今日は今回の旅行の最終日。帰りの新幹線は京都発13:30なので、朝のうちに京都に移動して、西本願寺を訪ねることにした。京都駅からバスで到着すると、その規模の大きさに驚いた。殆どの建物は国宝と重要文化財に指定されている。天然記念物の大銀杏を前景に御影堂を見る



この日は国宝の飛雲閣の領域に立ち入ることが許可されていて、聚楽第の遺構と伝わる贅を尽くした建物を眺め、今回の旅を締めくくった。

 

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