2023年8月7日月曜日

2023年8月5日 カキバトモエの羽化(自宅ベランダ)

7月上旬、ベランダのネムノキの周りにイモムシの糞らしきものが落ちるようになった。注意して見ると長さ数cmの複数のイモムシが幹に止まっている。カキバトモエ(ヤガ科)という種類らしい。イモムシの色や模様はネムノキの木肌にそっくりでよく見ないとわからない。



昼間は全く動かない。幹に止まっているものと植木鉢の縁の下側にくっつき合って隠れているものとがいる。夜の間に葉をどんどん食べて1週間ほどで随分大きくなった。





毎朝散らばる大量の糞には閉口したが、成虫を見てみたいと思い我慢して毎朝糞掃除をした。ところが、そろそろ蛹化するかという頃になって一斉に姿を消してしまい、糞掃除の甲斐が無かったとがっかりした。そんなある日(8/1)、ネムノキの根元の枯草に潜り込んだ甲虫を観察するためにほじくったところ何かの蛹が出てきた。形や色からカキバトモエの蛹に違いない。その周囲も含めて合計7個の蛹を見つけた。このうち4個は既に羽化済だったので羽化前の3個を小さな観察箱に入れて観察することにした。



数日待ったが変化がないので半ば諦めていたところ、8/5の夕食前に、立派な蛾が水槽の内壁に止まっているのに気付いた。



涼し気な色合いと模様が柿の葉の裏側を連想させるようで、名前の由来の巴形の紋は不明瞭であるもののカキバトモエ(柿葉巴)という名前に納得する。そして、夕飯を食べ終わったタイミングで次の一匹が羽化した。羽化直後でまだ翅が延びていない。



腹部の鮮やかな朱色が目立つ。翅を閉じると裏側は鮮やかな朱色だ。



延びきった翅を開くと表側は随分黒っぽくて一匹目のものとはまるで様子が異なり、とても同じ種類には見えない。



蛹は全く同じように見えたのに、羽化した成虫はあまりに異なることに驚いた。我慢して糞掃除をした甲斐があった。 


追加

一匹目、二匹目の羽化から遅れること二日の8/7夕刻、三匹目が無事羽化した。どんな色合いの成虫が羽化するかと楽しみにしていたが、出てきたのは二匹目にそっくりの黒っぽい色合いの蛾だった。小形の蛹から出てきた成虫はやはり小型だった。ネムノキに移したらしばらくして元気に夜空に飛んでいった。


抜け殻になった蛹を並べてみた。真ん中の小さいのが三匹目。随分大きさに違いがある。





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