2022年6月29日水曜日

2022年6月20-21日 池の平湿原、碓氷峠鉄道施設(2)

6月21日 碓氷峠鉄道施設

8時にホテルを出発。軽井沢から碓氷峠の旧道を下る。旧信越線の鉄道施設は熊ノ平駅、第3橋梁(めがね橋)、丸山変電所が有名だが、ネットで調べたところによれば、これら以外に多くの隧道や橋梁が文化財の指定を受けている。そこで、見られるものは見ようということで車をゆっくりと走らせる。幸いにも他の車は滅多に通らない。

軽井沢から峠道を下って行くとアーチ橋が目に入った。車を止めて確認。これは旧軌道の橋梁(後で調べたところ第13橋梁らしい)だった。並行して新線の下り線の橋梁があり、さらにその奥には新線の上り線の橋梁があった。何れも橋脚が随分土砂に埋まっている。


隧道(第17隧道)の入口も車道のすぐ脇にある。


道路脇の草地にいたI君が突然「ヒルだ」と叫んだ。見ると短パンをはいてむき出しのI君のふくらはぎに2㎝ほどのヒルが吸い付いている。何とか頭がちぎれることなく取り除くことができたが、ふくらはぎからは血が流れ出ていた。と思ったら僕の靴下と靴紐にも2匹取り付いている。靴下には吸盤が効かないらしくすぐに取り除くことができたが、靴紐に取り付いた方は靴のベロの部分をどんどん奥に潜り込んでいく。結局、靴を脱ぎ棒で突きまわしてやっと取り除くことができた。恐ろしい!

気を取り直して再び峠道を少し下り旧熊ノ平駅を見学。ここは、若い頃、夜行列車でスキーに行くとき、夜中に目が覚めると列車が真っ暗なこの駅にとまっていた記憶がある。


構内には、土石流で職員住宅が流されて亡くなった50人の慰霊碑があった。ここから横川駅まで旧軌道跡を歩けるように整備されている。少し歩いてみた。レンガのトンネルが連続して味わいがある。


さらに車で下りながら第6橋梁、第5橋梁を見学。



次に、最も高い第3橋梁(めがね橋)を見学。優雅なフォルムだ。


当初は横川の鉄道文化むらの見学を予定していたが、この日は休館なので外側から眺めながら旧丸山変電所を目指す。妙義山を背景にした電気機関車がいい感じ。


丸山変電所までの道沿いではマタタビが花盛りで、気品ある美しさと香りを楽しめた。


カエデにはカゲロウが止まる。モンカゲロウのようだ。


軌道の柵には美しいアカスジキンカメムシがいた。


更に進むとサルの群れに遭遇。襲ってくることはないとはわかっていても、あまりに数が多いと気持ちの良いものではない。


丸山変電所はレンガ造りのどっしりとした建物だ。


昼食に釜めしを食べて解散。松井田妙義ICから上信越道、関越道、圏央道、中央道経由で帰宅した。こうして二日間の旅は無事終了。結構な運動だった。

2022年6月24日金曜日

2022年6月20-21日 池の平湿原、碓氷峠鉄道施設(1)

友人のI君と百蔵山登山+桂川の発電施設文化財見学を実行したのは4月だったが、これに味をしめて、第2弾を実行しようということになった。場所は、I君からの提案で信州の池の平湿原散策と碓氷峠の旧信越線の鉄道施設見学を組み合わせることに決定。


6月20日 池の平湿原

朝5時に自宅を出発。中央道、圏央道、関越道、上信越道経由。途中、甘楽PAでI君と合流して、小諸ICから地蔵峠を経て池の平湿原の駐車場に8時半頃に到着。

まずは篭ノ登山に登る。辺りにはイワカガミとシロバナヘビイチゴが一斉に咲いている。




林の下にはマイヅルソウが沢山。


上品な白い花を付けた樹木はカンボクか?


樹林帯を抜けて山頂が近付く。コケモモの花がかわいらしい。


岩がごろごろした道を一登りで山頂に到着。隣の水ノ塔山への稜線のガレが不気味な色だ。


この後散策する池の平湿原はかつての火口であったことが理解できる。


山を下って池の平湿原に向かう。カラマツの芽吹きが美しい。



湿原を散策後、レンゲツツジを眺めながら尾根道に向かう。



稜線の岩場ではコマクサが可憐な花を咲かせている。


ミヤマハンショウヅルの花を見つけた。


随分下ったがなかなか駐車場に着かないと思ったら、間違えて地蔵峠への道を下っていたことに気付いた。登り返すのは面倒なので、そのまま下ってから車道を駐車場まで登ることにした。自然観察しながら車道を歩く。イネ科の植物は地味だが味わいがあるものもある。これはコメススキ。


次はウシノケグサという種類らしい。


クマザサが花を咲かせていた。


林の下にはハリブキが棘だらけの葉を広げていた。すごく痛そうだ。


気品のある花はサラサドウダンのようだ。


苔が目の覚めるような緑色だ。


観察を楽しみながらやっと駐車場に到着した。軽い山歩きの積りが道を間違えたことでかなりの運動量となった。この後は温泉施設で汗を流し和食レストランで夕食を済ませてビジネスホテルに到着。9時だった。


2022年6月15日水曜日

2022年6月9-13日 近所の里山

ゼフィルスのシーズンも終盤を迎えたが、ウラナミアカシジミにだけまだ巡り会えず半ば諦めていた。

そんな中、日課にしている家内との朝の散歩(ウォーキング)の定番コースにしている近所の緑地(公園)を虫や植物を見ながら公園の出口近くまで来たところで、ススキの葉に小さな蛾が止まっているのを見つけた。この蛾の写真を撮ろうと近付いたところ、その蛾の少し上に蝶が止まっていると家内が言った。その指さす方を見ると、何とウラナミアカシジミがススキに止まっているではないか。ウラナミアカシジミが居そうでない場所だったので全くノーマークだった。気温が低いせいか近付いても飛ばれることなく落ち着いて撮影できた。


別の日、少し離れた里山に出掛けた。ベニシジミが活発に飛び回ってはヒメジョオンの花で吸密している。


ニガイチゴは実がすっかり熟している。


ツリバナの実は随分大きくなった。


ホタルブクロの花はこの季節らしい。


カワトンボが元気に飛び回っている。翅が透明な個体と茶色い個体がいるが、これは茶色いタイプ。


栗林は花の時期で独特の青臭い匂いが立ち込めてムッとする。栗の花は昆虫に人気だ。ハムシ類も集まっている。ハムシは種類によって色合いや模様が様々で面白い。なかなか凝ったデザインのこの虫はムツキボシツリハムシという種類のようだ。


青緑に輝いているいるのはバラルリツツハムシという種類らしい。


全身が橙色なのはウリハムシ。


畑にはテントウムシの仲間がいた。撮影している時はてっきりナス科の食害で有名なニジュウヤホシテントウだと思っていたが、後で調べるとヤマトアザミテントウという種類らしい。


小さくて青色に輝く美しいハエが葉の上に止まった。マダラアシナガバエという種類のようだ。「ハエ」のイメージとはかけ離れた清潔感がある。


ススキの葉の一部がチマキのようにたたまれているのに気付いた。何かの巣に違いないと思い後で調べたところ、フクログモの一種の巣のようだ。



2022年6月7日火曜日

2022年6月1-7日 近所の里山

ほぼ1ヵ月にわたって悩まされたチャドクガによる湿疹は、ステロイド剤の服用からも解放されほぼ治ったが、散歩の際には椿や山茶花が気になるようになった。

先日オスのミドリシジミを撮影できたので、今度はメスを撮影したいと思って同じ場所に行ってみたが大した成果は得られなかった。諦めて別の里山を歩くと足元から水色に光る大きめのシジミチョウが飛び出した。オオミドリシジミのオスだ。草の葉に止まって少し翅を開くとすぐに飛んでしまうのでなかなか撮影できない。やっと撮影できたのがこれ。実に綺麗な空色だ。もう少し翅を開いてくれたら更によかったが仕方ない。


しばらくすると地面に止まって吸水を始めた。すぐ飛ぶことはなくなったが今度は全く翅を開かない。しかし翅裏もなかなか味わいがある。


ルリシジミが珍しく翅を少し開いた。隙間から見える翅表のルリ色が鮮やかだ。


カラムシの周りを飛び回っていたアカタテハが葉に止まった。腹部を曲げて産卵しているようだ。


ツバメシジミを撮影した画像を後で確認したらシロツメクサの花に産卵中だった。


林の中を歩いていたら木の根元に小さなキノコがびっしり。繊細な襞と色合いが神秘的だ。イヌセンボンタケという種類らしい。


それに引きかえ、大木の幹には巨大なキノコが付いている。層状のケーキを思わせる重厚な作りだ。これはコフキサルノコシカケという種類らしい。


以前、ブルーベリー(ツツジ科)かもしれないとコメントした木の実は、ザイフリボク(バラ科)の実らしいことが判明した。1週間ほどで色付きが大分進んだ。


ところで、6月2日の夕方、我が家の窓から北の空に夕日に輝く大きな積乱雲が見えた。後でわかったが、撮影したのは北関東で雹害があった時間帯だった


翌6月3日には南関東でも激しい雷雨があった。雷雨の後には綺麗な虹が見られた。植物に付いた水滴の一つ一つには景色が逆さに写っている。