気象庁が関東の梅雨入りを発表したのは6月10日だった。確かに10、11、14、15日には降雨があったが、16日以降はすっかり夏らしい天気が続き、特に、17日以降は猛暑日が続出。梅雨とは思えないような経過を辿っている。
気象庁では梅雨を「晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多く現れる現象、またはその期間」と表現しているが、このような気象現象が現れるのは、北の寒気と南の暖気の境目(即ち前線)が日本付近にある程度の期間停滞することによる。しかし、温暖化により寒気は弱くなっているので、前線は日本付近に停滞し難い。
そもそも「梅雨」には明確な定義がなく上記のような曖昧な言葉で表現されているだけなのだから、起こりにくくなった梅雨について「梅雨入り」や「梅雨明け」を宣言するのはそろそろ止した方がよいのではないか。
ともかく、6月半ばだというのに大変な暑さになった。暑くなる前に降った雨を待ちかねたのかキノコが生えた。このとても立派なキノコはテングタケか?
切り株に生えたこのキノコはニセコナカブリという種類らしい。貝殻そっくりで根本に白い糸状の部分(菌糸?)がある。これが名前の由来か?
里山の麓にクリーム色の小花をびっしりと咲かせている木があった。調べるとボダイジュらしい。
ヤマモモの実はずいぶん熟して美しい色合い。
ホソバイヌビワの実は随分赤くなった。形も色も模様も面白いのでつい撮影してしまう。
ノアザミは種を風に乗せようとしている。
林の縁には小さなピンクの花。下向きのトゲトゲがあるのでママコノシリヌグイのよう。それにしても恐ろしい名前を付けたものだ。
ムラサキシジミのメスがコナラの幼木に来ていた。産卵場所を探しているようだ。
ヤマトシジミのオスの開翅も涼しげで美しい。
ヤマトスジグロシロチョウがヒメジョオンで吸蜜。これも涼し気。
緑地に隣接する住宅の門灯の近くの塀に止まっていた蛾2種。
ツマキシャチホコ。折れた小枝がくっついているようにしか見えない。頭部は折れた枝の断面そっくり、翅の端は枝の避け目そっくり。擬態の念入りさと完成度の高さに感服してしまう。
小さいが鮮やかな橙色の蛾はモンクロベニコケガ。模様が面白い。
葉の裏にペタッと止まっているのはシマフコヤガ。なかなか渋い。
フェンスの支柱にとまっていたのはウスキツバメエダシャク。形も模様もカッコいい。
おまけ
毎年恒例の学生時代の部活動の同窓会に参加するために福島県伊達市に行った。朝、宿の付近を歩いていたら立派なゾウムシを見つけた。クワゾウムシのようだ。愛嬌がある。